アメリカシロヒトリの成虫
[和名(分類)] アメリカシロヒトリ(チョウ目ヒトリガ科)
[発生] 幼虫は5月~7月と、8月~9月の年2回発生する。 一部の地域では、年に3回発生することもある。
[症状] 群生する幼虫は葉肉を食べるので、葉脈だけが残されて葉が透けたようになる。 成長し単独行動し始めると、葉脈も食べられるようになり、樹木が丸坊主になってしまう。
[形態] 成虫は、体長約15mm、翅を広げると約30mm。 全体的に白色をしているが、前翅に黒い点が生じることもある。 幼虫は、約30mm、背には灰色のラインがあり、側面は薄緑色、白く長い毛に覆われている。 サナギは、薄い繭(まゆ)に包まれた赤~茶褐色の紡錘形で、2週間ほどで成虫になる。
[習性] 幼虫は、木の枝や葉の裏に作ったクモの巣状の巣網の中に群生する。 森林よりも、都市の街路樹、民家の庭木などによく付く都市型の害虫。 毒は持たず、人を刺すこともない。 第二次世界大戦後、米軍の軍需物資に付いて渡来した帰化種で、非常に繁殖力が強い。 1度に700~1000個の卵を産み、約1週間でふ化する。
[食餌植物] 食草が広く、100種類以上の草木に害を及ぼす。 特に好むのはサクラ、ウメ、クワ、プラタナス、カキ、ハナミズキ、コナラなど落葉性の樹木。
[天敵] スズメバチ
[防除方法] 幼虫の巣網を見つけたら枝ごと切って踏み潰すか、ビニール袋に入れて燃えるゴミに出す。 分散してしまったら薬剤を散布する。
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