用語を検索!



あいうえお順

フラボノイド(ふらぼのいど)

渋柿に含まれる渋味成分のタンニンには、強い殺菌効果がある

光合成によって植物体内に形成されるポリフェノールの一種で、主に色素となる物質を総称するもの。

お茶に含まれる「カテキン」や「タンニン」の殺菌作用、ブルーベリーやリンゴに含まれる「アントシアニン」の抗酸化作用、大豆に含まれる「イソフラボン」の女性ホルモン的作用など、健康に役立つ効果も認められており、サプリメント等に利用されている。

ルチン(ソバ、ミカン、エンジュ)、クエルセチン(リンゴ、茶、タマネギ)、ヘスペリジン(柑橘類)などを合わせて、ビタミンPと呼ぶこともある。

ブラシノステロイド(ぶらしのすてろいど)

ブラシノステロイドの一種、ブラシノライドの構造式

主として、成長の促進に関与する植物ホルモン。

細胞伸長・分裂促進、エチレン合成、発芽促進などを誘導する。 動物の性ホルモンに似た、ステロイド系の構造を持つ有機化合物を総称するもの。

他の植物ホルモンでは、オーキシン、ジベレリン、サイトカイニンに近い作用を持ち、それらと協調的に働くことが知られている。

種子の発芽については、発芽を抑制するアブシジン酸と拮抗して作用している。

比較的新しく発見されたブラシノステロイドは、未だ解明されていない部分も多く、現在も農業分野で利用するべく研究が続けられている。

フロリゲン(ふろりげん)

植物ホルモンの一種で、植物の花芽形成を誘導する花成ホルモン。

70年前にロシアの植物学者によって、その存在が確認されたものの、誰も抽出に成功することなく、長い間正体不明のままだった。

幻のホルモンとも言われていたフロリゲンだったが、奈良先端科学技術大学院の島本教授らが、開花を促進する遺伝子Hd3aにより作られたタンパク質であることをつきとめた。 研究内容は2007年4月20日付の米科学誌「サイエンス」に発表されている。

稲に、この遺伝子を導入すると、開花までに要する期間を3分の1ほどに短縮できる。

フロリゲンが実用化されると、植物の開花をコントロールできるようになるため、園芸や農業分野における応用が期待されている。

・NAISTプレスリリース 「自在に花を咲かせる夢のホルモン(フロリゲン)を世界に先駆け発見!」

分離果(ぶんりか)

複数の分果にわかれるバジルの分離果

複数の子房からできた果実で、熟すと子房ごとに分離して、分果をつくるもの。

これらの分果の内部には、種子が一つずつ入っている。

バジル、ミント、ローズマリー、セージ、オレガノ、タイム、シソ、イヌハッカなどのシソ科植物や、ニンジン、セリ、パセリ、コリアンダー、セロリ、アシタバなどのセリ科植物に多く見られる。

単果(たんか)、乾果(かんか)、閉果(へいか)に属する。

仏炎苞(ぶつえんほう)

サトイモ科のアンスリウムは、美しい仏炎苞をもつ

サトイモ科の植物に見られる肉穂花序(にくすいかじょ)を包む、大型の苞(ほう)のこと。

色鮮やかな仏炎苞が、鑑賞対象になっている植物も多い。

アンスリウム、ミズバショウ、クワズイモ、コンニャク、ウラシマソウ、マムシグサ、ザゼンソウ、タコノキ、スパティフィラム(スパティフィルム)、ボタンウキクサなど。

複合果(ふくごうか)

パイナップルなどのアナナス科植物は、複数の子房が集まった複合果をつくる

複数の花からできた、複数の果実がくっ付いて、一つの果実のようになったもの。

複合果には、イチジク状果、複数の子房が合わさったパイナップル、サトイモ科植物の肉穂花序(にくすいかじょ)などがある。

複果(ふくか)

イチゴの果肉は花床が肥大したもので、実際の果実は表面にある複数の種である

複数の雌しべを持つ花からできた複数の果実が集まって、一つの果実のようになったもの。

複果には、イチゴ状果、キイチゴ状果、バラ状果、ハス状果などがある。

集合果(しゅうごうか)ともいう。

分球(ぶんきゅう)

球根類が繁殖して、小さな子球(しきゅう)が出来ること。

子球は、球根の脇芽が肥大したもので、球茎の基部や、鱗茎・根茎・塊根・塊茎の葉腋(ようえき)に発生する。

子球を育成すると、親と同じ性質を持った、新たな植物体が得られる。

木子(きご)、珠芽(しゅが)とも呼ばれている。

双葉(ふたば)

双子葉植物の発芽

発芽後、一番最初に出てくる一対の葉のこと。

双子葉植物の子葉(しよう)である。

不定根(ふていこん)

枝の途中から出る気根は、不定根の一種

植物の定根(主根と側根)以外の根を総称するもの。

ひげ根、気根、栄養繁殖で生じる根、球根やランナーから生じる根など。

⇔定根(ていこん)

ビジュアル園芸・植物用語事典 おすすめ平均

初心者から専門家まで的勉強になります。やっと出ました!

Amazonで詳しく見る by G-Tools … ≫続きを読む

不稔性(ふねんせい)

植物が交雑しても、次世代の種子が形成されない性質。

雄蕊(ゆうずい・おしべ)や雌蕊(しずい・めしべ)が不完全だったり、生殖細胞が破損していたりする場合と、植物の不和合性(ふわごうせい)が原因となっている場合もある。

⇔稔性(ねんせい)

植物のこころ (岩波新書) おすすめ平均

遺伝学や生物の進化に興味のある方におススメ、ただし内容は適宜updateする必要ありか新しい植物観の発見良くも悪くも学者さんが書いたもの

Amazonで詳しく見る by G-Tools

不和合性(ふわごうせい)

雄蕊(ゆうずい・おしべ)、雌蕊(しずい・めしべ)とも正常な生殖能力を持つにもかかわらず、受粉しても結実しない性質。

不和合性には、同株で繁殖できない自家不和合性(じかふわごうせい)と、同種や近縁種で繁殖できない交雑不親和性(こうざつふしんわせい)がある。

オンリーワン・ゲノム―今こそ『遺伝と多様性』を知ろう 早未 恵理

おすすめ平均

文系の人にもお勧めの本です理系の高校生や、大学で生物学・薬学・医学を学ぶ人にもお勧め!

Amazonで詳しく見る by G-Tools

斑入り(ふいり)

葉に黄色と赤色の斑が入った、トリカラーアマランサス(ハゲイトウ)

植物体の器官、主に葉において、通常一色になる部分が変異を起こし、二色以上になって模様を作る現象。

葉緑素等の色素が抜けて、白や黄色、または赤色に変色するもので、変色した部分を斑(ふ)という。

遺伝的なものと、ウイルスによるものがある。

葉緑素が少ない分、強い日差しで葉焼けを起こしやすいので注意する。

斑入り植物は、再び突然変異が生じたり、交雑や育成環境が原因で、緑の葉に戻ってしまうことがある。 このことを先祖返りという。

<斑の種類> 出現する場所や形状によって以下のような種類がある。

覆輪(ふくりん)…葉の縁 爪斑(つめふ)…葉の先端部の縁 中斑(なかふ)…葉の中央部 散斑(ちりふ)…小さな斑点が葉全体に散らばる 刷毛込み斑(はけこみふ)…葉の中央から縁に向かって刷毛で塗ったような斑 縞斑(しまふ)・条斑(すじふ)…縞の斑が縦に入る 脈斑(みゃくふ)・網斑(あみふ)…脈状の斑 虎斑(とらふ)…横に入る斑 切斑(きりふ)…直線的な境界線で二色に分かれる斑

庭を明るくする斑入り植物 (NHK趣味の園芸ガーデニング21) おすすめ平均

すばらしく美しい!

Amazonで詳しく見る by G-Tools … ≫続きを読む

プリザーブドフラワー(ぷりざーぶどふらわー)

プリザーブド(preserved)とは、保存されたという意味。

花や葉を、生花のように瑞々しいまま長期に渡って楽しめるように、特殊な加工を施したもの。

現実には無い花の色にも染められることから、アレンジに様々なカラーバリエーションが楽しめる。

プランター(ぷらんたー)

プラスチック製の、四角い栽培容器を指すことが多い

英語のplanterは、鉢や花瓶など、植物を栽培したり飾ったりする容器全般を意味するが、日本では、主として長方形の栽培容器を指すことが多い。

かんたん!プランター菜園コツのコツ―上岡流 写真図解でわかる逸品づくり おすすめ平均

沢山収穫したい!初心者必見のプランター菜園専門書です。初心者にわかりやすいプランターからおどろくべき収量をえている!プランター菜園のバイブル『ベランダ環境』+『プランター』この二つの決定版です。

Amazonで詳しく見る by G-Tools … ≫続きを読む

不織布(ふしょくふ)

化学繊維で作られた不織布

化学繊維を織らずに、様々な方法で結合させた布のこと。

布をごく薄く仕上げることができる。

園芸では、植物の遮光、虫除け、防寒等に使われることが多い。

不織布のおはなし―織らない布って何だろう? (おはなし科学・技術シリーズ)

Amazonで詳しく見る by G-Tools … ≫続きを読む

覆土(ふくど)

種まき後の覆土

種まき後に土を被せること。

日光が発芽の妨げになる嫌光性種子は、種の直径の2~3倍の深さに埋めて覆土する。 日光が発芽に必要な好光性種子は、種まき後に覆土しない。

イラストでわかるやさしいさし木・とり木・つぎ木―株分け・種子まき

Amazonで詳しく見る by G-Tools

腐植質(ふしょくしつ)

土壌に堆積した落ち葉は、やがて植物性腐食質になる

落ち葉や木片等の枯死した植物体が、土壌の微生物によって分解されてできた物質。

保水性、通気性、排水性に富み、植物の栽培に適した団粒構造の土壌を作る。

また良質な有機肥料として、土壌の微生物相を豊かにし、肥えた土を作る。

生きている土壌―腐植と熟土の生成と働き 日本有機農業研究会

Amazonで詳しく見る by G-Tools … ≫続きを読む

富士砂(ふじずな)

富士山の裾野周辺から産出する、黒色の火山砂(かざんさ)で、火山性の暗色軽石スコリアの一種。

鉄分を含む溶岩質で、比重が大きく多孔質、粒は角ばっている。

排水性、通気性に富んだ用土で、根腐れを予防する効果がある。

漆黒の良質な富士砂は、化粧砂として用いられることもある。 東洋ラン、盆栽、万年青(オモト)、観棕竹のほか、山野草やロックガーデンによく利用されている。

腐葉土(ふようど)

落葉や落枝が、腐植してできた腐葉土

落葉や落枝が、腐植してできた腐葉土

広葉樹等の落葉や落枝が、土壌に堆積して腐植したもの。 自然界では、土壌にすむ生物や微生物が、有機物を分解して作る。

通気性、排水性、保水性に優れた有機肥料であり、また良質な堆肥であることから、植物の栽培に広く利用されている。

土壌に混合すると、腐葉土が直径1~5㎜ほどの土の粒「団粒(だんりゅう)」の元になり、団粒構造の土壌を形成する。 土壌改良には、非常に適した資材といえる。

また、穏やかな効き目を持つ緩効性肥料(かんこうせいひりょう)としても知られている。

腐植土(ふしょくど)ともいう。

有機・無農薬 野菜が甘く育つ土づくり―堆肥と有機肥料で土を改良! (GAKKEN MOOK)

posted with ヨメレバ 学研 2008-11 Amazon 楽天ブックス 7net bk1 ブックオフ e-hon 図書館 … ≫続きを読む