植物ホルモンの一種で、植物の花芽形成を誘導する花成ホルモン。
70年前にロシアの植物学者によって、その存在が確認されたものの、誰も抽出に成功することなく、長い間正体不明のままだった。
幻のホルモンとも言われていたフロリゲンだったが、奈良先端科学技術大学院の島本教授らが、開花を促進する遺伝子Hd3aにより作られたタンパク質であることをつきとめた。 研究内容は2007年4月20日付の米科学誌「サイエンス」に発表されている。
稲に、この遺伝子を導入すると、開花までに要する期間を3分の1ほどに短縮できる。
フロリゲンが実用化されると、植物の開花をコントロールできるようになるため、園芸や農業分野における応用が期待されている。
・NAISTプレスリリース 「自在に花を咲かせる夢のホルモン(フロリゲン)を世界に先駆け発見!」