土壌をレンガや石、枕木等で囲み、鑑賞用の草花を植えた場所のこと。
花壇の花を長期間楽しむためには、開花期間が長く、水切れや病害虫にも耐性のある、強健な植物を植えると良い。
また、植物の性質や色をよく見極めて、植栽計画を立てる必要がある。
代表的な花壇の形式には以下のものがある。
◆毛氈花壇(もうせんかだん)
毛氈花壇(もうせんかだん)は、背丈の低い草花を隙間無く植えつけて、カーペットを敷き詰めたように平らに作られた花壇のこと。
毛氈(もうせん)とは、カーペットを意味する言葉で、カーペットガーデンともいう。
同時期に開花する数種類の植物、または同じ植物の色違いを使って、幾何学模様を描くように植えつけられることが多い。
美しい模様は、枯れたり花期が終わったりして、一株でも抜けてしまうと非常に目立つので、維持管理には手がかかる。
◆沈床花壇(ちんしょうかだん)
西洋庭園の形式の一種で、地面を掘り下げて、周囲よりも一段低い位置に設ける花壇のこと。
底面や斜面に、毛氈花壇(もうせんかだん)を設置して、草花で紋章や幾何学模様を描くことが多い。
土地が低く、周囲からの雨水が溜まりやすい形状のため、中央に池を設けて水生植物を栽培することもある。
地盤が沈んでいることから サンクガーデン(sunk garden)、サンクンガーデン(sunkun garden)とも呼ばれる。
◆境栽花壇(しょくさいかだん)
建物や生け垣、堀や壁等に沿って設ける花壇のこと。
一方向からしか見られないので、手前は低く、後方は草丈の高い植物を植えるとよい。
ボーダー花壇ともいう。
◆リボン花壇(りぼんかだん)
道路や建物の周囲などに沿って、細長く帯(リボン)状に設置する花壇のこと。
作り方は毛氈花壇とほぼ同じで、背丈の低い草花を使って、幾何学模様を描いたりする。
◆寄せ植え花壇(よせうえかだん)
円形や四角形の花壇に、様々な植物を植えつけた花壇のこと。
四方から見て楽しめるように、中央の部分が高くなるように植栽されている。
小さな花壇作り―四季の草花をおしゃれに楽しむ (主婦の友生活シリーズ)
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